今年の北海道は暑い。 最近の札幌の夏は、明らかに幼い頃に体験した東京の夏と同じであり、 日本中、いや世界中が異常な暑さになっていると聞く。
それでも、北海道は夜に熱帯夜になることはまだほとんどなく、 山や海が近ければ夕方には多少なりとも気温が下がる。
極地の氷が減り続け、フロリダの海の温度がお風呂並だと聞くにつけ、 この暑さを吸収するだけの余力が地球にあとどれくらい残されているのか心配になる。 家が本来、人間が安心して地表で暮らせるねぐら(シェルター)だとすれば、 エアコンという生命維持装置がないと暮らせない今の家は、シェルターの役目を本当に果たせているのだろうか。
太陽光でエネルギー自給するから、エアコン使って何が悪いという考えもある。 しかし、われわれの暮らしが地球の循環の営みから外れて、自己完結に向かった先には、家は地球という惑星に降り立った宇宙船のようになってしまわないだろうか。
気がつくと、われわれ自身が地球で暮らせていない、地球外生命体になってしまっている日はそう遠くはないかもしれない。
地球との接点を保ちながら暮らせる家をつくりたい。
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