2つの冬

北海道は冬が長くて大変だなぁ、なんて耳にすることがある。
正直に言うと、私も以前そう思っていたひとりです。
ところが、フィンランドに住んで気づいたのですが、正確には北国には2つの冬があります。
ひとつは冬至までの冬。もうひとつは冬至以降の冬。
前者は、これから長く暗い時期が続くと思うと、憂鬱にもなりますが、
後者は、寒かろうが、雪が降ろうが、あとは春に向けて明るさを取り戻す季節です。

そうなると、気持ちの切り替えができ、冬を前向きに捉えることができますし、
幸いなことに、北海道の前半の冬はそれほど長くありません。
むしろ、後半の冬は、世界の他の寒い地域よりも低緯度なため、太陽が高く、これほど明るい冬もない。
これほど明るくて、雪が良質な地域というのも世界では珍しい。
これなのだ。世界中から北海道の冬を求めてひとが押し寄せるのは。