建物の工事には色々な分け方があります。 湿式工事と乾式工事もそのひとつ。 湿式工事とは、水を使う工事のことで、乾式工事とは、水を使わない工事のこと。
どちらを好むのか何となく地方によって傾向があります。 本州では、外壁などに左官仕上げを好む傾向がありますが、北海道のように冬零度以下が当たり前の地方では、工事期間が限定され、凍害という悪さをする湿式工事は敬遠される傾向があります。
今、お手伝いをしているPROJECTでは、お施主さん自ら製材もし、海外から色々な建材を取り寄せて、できることはなんでもやってしまうという強者ですが、その中に、湿式の断熱材という初めて目にするものがありました。藁スサのような自然素材に、プラスターを練り合わせて、日本では版築と言われる工法で壁内に詰めていく、というものでした。 すべて自然由来だと言うことと、湿式の断熱材ということで、気密することもありません。 性能はグラスウール程度なので、費用対効果という意味では難しい点がありますが、硬化するのでそのまま仕上げになるのも意匠的にはおもしろい。
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