田園調布は言わずと知れた全国有数の高級住宅街です。 ここは風致地区であるとともに、田園調布地区計画に適合していないと建物が建てられません。 管轄の大田区役所に行っても、まずは町内会で近隣の同意を得てから来てくださいとのこと。 住民と役所のパワーバランスが窺い知れます。
一般的にはマンションでもない限り住民説明会は不要ですが、ここでは住宅であっても環境委員会というところで隣三軒両隣に申し開きをする必要があります。 そのときに求められるのが建物の仕上がりがわかる模型の提出。 図面だけだとどんな建物か素人が判断できないのが理由とのこと。 2階のバルコニーから覗かれないか、エアコンの室外機の向きがなんとかならないか、などなど、思いつくまま意見が飛び出します。 近隣住民の要望にできるだけ耳を傾けた上で、ようやく計画が認められます。 住民の街並みに対する意識が高いがゆえに、田園調布たりうるのだとひしひしと感じました。
どんな会合なのかとどきどきしながら、夜な夜な模型を仕上げて東京に旅立ちました。
NEXT
PREV
Blog