札幌
専用住宅
土地探しからご一緒した、札幌市の郊外のゆるやかな斜面に建つ家である。 将来的に畑や植栽で囲まれたいとの希望から、ゆとりのある敷地の真ん中に周囲の家々から切り離して建物を配置した。棟が南北に渡っているのは冬期の日照を屋根の東西面にまんべんなくあて、少しでも融雪をうながすためである。倉庫のようなざっくりとした家にしたいとのことから、一階の床は3cm厚の道産カラマツ板を着色塗装して用い奥の書斎まで一室空間とし、玄関に続く広い土間は冬の作業スペースと道路からの視線をかわす機能を兼ねている。二階は屋根の傾斜をそのまま生かしたようなつくりとなっており、階段上のトップライトからの光が一階とは異なる雰囲気をつくっている。その下にある洗面所はあえて個室化せず、家族が行交う廊下の中心に位置している。