札幌
事務所
札幌市内に建つ公認会計士事務所。これまで長らくテナントビルの高層階で執務をされていた環境から一転、自社社屋を木造2階建てで建てることになった。 全長29mほどの横に長い建物で、車路をくぐるとメインエントランと裏の従業員駐車場へと至る。木造で効率よく空間を確保する観点から建物は道路際まで及んだため、すべての執務室が面する中庭を挿入し、歩行者の視線が気にならないように配慮した。 中庭に植えられている木は互いの視線を遮るととともに、それまでとは異なる緑を感じられる新しい環境を提供したいとの思いもあった。自社社屋のメリットを生かし、少しでも快適な環境を提供すべく、素材や照明、ディテールにこだわった。 建設コストが優先されがちなオフィスにあって、ここでは省エネや快適性が求められ、断熱や空調のスペックは高く、さらに木造ならではの冬季間の1階の底冷え、2階の足音が響くなどの問題に対処するため、基礎全体を暖める間接床暖房と、衝撃吸収マットを施している。