二重窓間ブラインド

窓は住宅においてもっとも熱授受の大きい箇所であり、そのため夏季の日射遮蔽や冬季の日射取得が省エネ性や居住快適性に大きく影響します。
北海道の住宅によく使われる二重窓は、元々、室内側のサッシの断熱性能が悪いために二重になったわけですが、今は室内側の樹脂サッシがほとんど断熱性能を担っています。省エネ対策の内窓付設による二重窓も同じ原理です。
その二重窓間にブラインドを取り付けると、内窓の外側で日射遮蔽でき、日射が直接室内に入ることを抑制するため、夏季の室内温度上昇とエアコン負荷の低減が期待できます。これが、弊社が考案した二重窓間ブラインドという手法です。
ポイントは、その際外側のアルミサッシを開けて二重窓間に溜まった熱を排出することです。本州の民家などで見かける葦簀や簾の現代版だとイメージしていただけるといいと思います。
これは機能的にはヨーロッパなどでよく目にするダブルスキン(二重外皮)構造と似ており、実証の結果、エアコンなしの状態で、内側がカーテンの場合に比べて窓ガラスの表面温度が４℃程度抑えられることが確認できました。
一方、冬はブラインドのスラットを夏とは逆の角度にすることで積極的に日射取得できるため、カーテンとは異なり、プライバシーを確保しつつも季節に応じた使い分けができるという利点があります。