先日、東京で日本建築学会大会が開催され、バイオクライマティックデザイン小委員会の「半屋内外空間を考える」パネルディスカッションに北海道地区の登壇者として発表して来ました。
北は北海道から南は沖縄まで、文字通り全国を縦断して、各地域で活躍されている設計者や研究者が、建築における半屋外空間について日頃どのように考え、取り組んでいるかについて、議論を深めました。 面白かったのは、家の「うち」と「そと」の境界が、寒い地域ほどはっきりして、南に行くほど領域としての広がりをもっている傾向があり、断熱・気密ラインという言葉を用いて線引きをしているのは、北海道だけだということでした。それだけ内外をはっきりさせないと冬を越せないということなんですけど、反対に東京のうだるような暑さにおいて、今後半屋外とはどのような意味を持つのか考えさせられました。 北海道は冬以外には過ごしやすい季節もたくさんあり、日頃、北国における半屋外空間の活用を考えた設計に取り組んでいる成果が報告できてよかったです。
帰りがけに、東京にある古墳を見て歩き、人工的に造られたはずの古墳が、もっとも自然らしくあることに、ある種の皮肉のようなものを感じました。
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